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小学校でも中学校でも、私立受験を考えていらっしゃるご家庭のお父様は、多くが成功者でいらっしゃるでしょう。受験関連のブログを書いていらっしゃるお父様方の学歴の高さに驚きます。
「パパ塾というもの」
当然僕は違うので子どもの学校の勉強ですら、既にパパ塾でフォローするなんてできません。ましてや中学受験の勉強なんて、逆に僕が教えてもらわないと1問も分かりません。子どもに勉強を教えられるお父さんはすごいと思います。
最初から分かっていたことなので、我が家が小学校受験を目指した理由の一つでもあります。小学校受験のペーパーなら僕も分かります。中学受験では完全に役に立ちません。漢字一つとっても満足に教えられません。
妻も難しい中学受験の指導をしていますが、国語以外はさっぱりだと自分で言っています。それに妻が言うには仕事だから教えられるのであって、自分の子どもに同じようにはできないそうです。感情が先に立ってしまうそうです。
僕は妻からよく中学受験の問題を見せてもらいますが、文章は長いし記述も多いし本当に難しいと思います。
割と得意だと思っている国語ですらそうなのです。苦手な算数ははっきり言って呪文です。何を聞かれていて何を答えれば良いのか全く分かりません。
子どもの中学受験に一緒に取り組み、教えているお父さん、お母さんには尊敬しかありません。
「教育熱心が評価になる」
小学校の試験は体操や絵も必要ですし、読み聞かせは必須です。
元劇団員だった僕はどれも得意分野だと思っていたので、小学校受験なら役に立てると思って張り切って取り組みました。受験への取り組みとして子どもと一緒に料理をしたり歌を歌ったりもしていました。
ですが、娘の同級生の親御さんのことを聞くと、デザイナーやオーナーシェフなど本当のプロの方がいらっしゃいます。
スポーツを高いレベルで取り組んでいたり、美大や音大出身の方もいらっしゃるようです。結果的にご縁を頂けたから良かったのですが、結局僕なんて、しょせん素人が勘違いしていただけでした……。
小学校受験だから「教育熱心なお父さん」ということでなんとか逃げ切れたのだと思います。
やっぱり我が家は小学校受験で終わりにできて良かったと思っています。
僕は個別の先生にお願いする経済力もなければ、パパ塾もできないのです。
「執念」
中学受験では力不足な僕にとって、小学校受験は背水の陣でした。結局最後に必要なのは、何が何でも私立小学校に行くという執念のようです。ジャックの先生も、
「駄目なら公立と言っているご家庭は、絶対に公立に行きます」
と仰られていました。
我が家は妻の仕事の上での面子もあり、僕が役に立たないという問題もあったので、最後まで諦めることなく小学校受験に取り組めました。志望校も一生懸命考えました。
公立小学校に行く選択肢はありませんでした。
何度も書いているように、それぞれのご家庭の方針なので、公立小からの中学受験を否定しているわけではありません。
公立小学校に通って中学受験で成功して、御三家や難関大学附属に合格されるご家庭もあります。妻の生徒さんにも公立から難関中学に進んだ子もたくさんいます。公立の高校から難関大学に行く子もいます。
そんなことは分かっています。でも僕のブログは「中学受験回避の小学校受験をして、家族が幸せになれる着地点を見つける」ことがテーマですし、実際かなり大変な道だと思います。私立と公立では環境がまるっきり違います。
妻の仕事の話を聞いていて、中学、大学と段階が上がるに連れ受験は大変になる一方だと思っています。
「門戸の広さ」
何故か一般的に大学が1番門戸が広いイメージがありますが、1つの学科に対して募集人数は独自入試60名、共通テスト利用10名とかですよ…。
しかも受験者は全国から集まってきて、浪人生までいるのです。
小学校受験は親の受験と言われています。一般的には中学、大学と段階が上がるほど当日の点数が重視されるイメージがあります。
ですが、妻の生徒さんのことを見ていると、合否に関わる親フィルター、学歴フィルターは中学受験にも大学受験にも存在すると思っています。あくまで予測ですが。
同じように思っていらっしゃる方も多いのではないでしょうか?
進学校の場合、医学部に合格する可能性の高い子を優遇しているのではないかと僕は思っています。今、進学校のランクを測る物差しは、東大合格と医学部合格です。
医師でもなければ経営者でもない我が家にとって、親ができることは娘たちに良い履歴書を作ってあげることだと考えています。
我が家には、医師や経営者というアドバンテージがないからこそ、小学校から紛れ込んでしまおうと思ったのです。
早い段階から適切な準備をしていれば、庶民でもご縁を頂けることは、我が家がご縁をいただけたことで証明できました。
「普通に子育てをするために」
僕は娘たちに国立大学や早慶を望んでいるわけではありません。最低でも大学はMARCH以上とも思っていません。
普通にある程度ピアノが弾けて、普通に字が綺麗で、普通に運動ができて、普通と言われる大学に行ってほしいのです。その普通を得るために、我が家にとって最善の道が私立小学校だと考えています。
だから普通に習い事をさせて、塾にも通わせています。
僕と妻にとってはピアノは憧れで、頑張って通わせていますが、私立小学校に通わせているご家庭は、更にバイオリンなど他の楽器も習っている子がたくさんいらっしゃいます。
我が家にとってピアノはハードルが高かったので、娘たちには最初にギターを与えました。ギターなら僕も少しは弾けるし、家庭で練習できると思ったからです。ギター版のパパ塾をやろうと思っていました。
ですが、やはり教えられませんでした。イライラしてしまって楽しくできません。それに娘は普通にピアノを習いたがりました。
やっぱり子どもはみんなが習っているものを普通に習いたいし、みんなが行っているから塾にも行きたいようです。
「僕の家はパパ塾でした」
僕は塾というものに行ったことがありません。僕の父は早稲田大学卒業です。僕は子どもの頃、勉強は全て父に教わっていました。今で言うところのパパ塾でした。
父はいわゆる高学歴ですので、ひょっとしたら僕にも早稲田に行って欲しいという期待があったかもしれません。ですがどこかの段階で諦めたのだと思います。
僕は小学生の頃から演劇を習っていました。演劇を習っている子は僕の学校にはいなかったのでかなり特殊でした。
だからこそ、娘には普通をという思いが強いのだと思います。
パパ塾が出来るような高学歴なお父さんにとっては、普通に国立、普通に慶応なのかもしれません。自分が出た大学には、最低でも行ってほしいと考えていらっしゃるでしょう。
我が家は妻の仕事のおかげで、それが普通じゃないことがよく分かっています。帰国子女もたくさんいます。
僕はこれからの人生で、経営者にも医者にもなれません。海外勤務もあり得ません。娘に闘うための武器を何も持たせてあげられません。
「普通のこと」
普通が良いから私立小学校というのは一般的ではないと思います。
ですが子育てをしている多くのご家庭が、子どもには普通に大学に行って就職してほしいと願っているはずです。
大学受験は庶民から見たら普通じゃない、ゴージャスなご家庭の子とも闘うのです。そして、そういうゴージャスな子たちから先に席を取っていくのです。
娘たちが普通に習い事ができるのは、私立に行っているからです。指定校推薦を取るために、学校の勉強を頑張って、部活を頑張ることは普通のことです。
学校のこともしっかりこなして、習い事もして、スポーツにも取り組んだ上で、受験もできるような力のあるご家庭は良いのです。
それは我が家のような庶民家庭ができることではありません。1つのことに集中しなければとてもこなせません。
実際我が家は小学校受験に取り組むに当たって、幼稚園よりも塾を優先しました。だから娘は幼稚園の運動会に参加したことはありません。幼稚園のうちなら、思い出が少ないことは傷にならないと考えていました。
だからこそ、娘には小学校生活を思いっきり楽しんでほしいと願っています。
今回はこの辺で。読んてくださってありがとうございました。
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