「集団行動観察」取るべきだったジャックの授業

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ハロウィンの魔女

 小学校受験の考査では集団行動観察が最も重視されていると思います。

 小学校は集団生活の場ですからよく考えると当然ですが、我が家は行動観察の授業を取っていませんでした。ですが、もし受験をもう一度やるなら一番取りたい授業です。

「一緒にやろう!」

 小学校受験で子どもたちが覚えなければならない言葉があります。

「一緒にやろう!」

という言葉です。

 ジャックの体操の授業ではよく指示された人数で組を作るのですが、子どもにとってお友達に声を掛けるのは勇気がいるようです。年少のうちから声を出せるのはやはりエース級の子で、我が家の双子もなかなか言えませんでした。発達の問題で年長になると一気に声を出せる子が増えます。我が家は双子なので、家でお互いに

「一緒にやろう」

と声を掛け合う練習をしましたが、いざ体操の授業に行くと姉妹で声を掛け合ってしまい、他のお友達に声を掛けられるようになったのは年中も終わりの頃になってからでした。結局年少から積極的に声を掛けている子たちはキンダークラスやベビークラスから通っている子たちで、早く始めることが大事なのだと気付かされます。

「初めて会うお友達がいたらどうする?」

と子どもに聞いてみて下さい。きっと

「一緒に遊ぼうと誘うよ!」

と答えると思います。子どもは基本的に正義の味方なのでどのようにするべきか知っています。でも、実際初めてのお友達に自分から声を掛けるのは勇気がいるので、なかなかできません。

 小学校受験の入試では、お友達と組を作るように指示をされることが非常に多いようです。お教室に通って集団の授業に慣れていないと、なかなか練習できないものです。幼稚園や保育園で友達と遊んでいるのだから大丈夫と思いたいところですが、いざジャックの授業になるとできない子が多いのですから、やはりそれなりの練習が必要だということです。

一緒にやろう!

「意外と身につきません」

 娘たちが通っていた幼稚園は縦割りクラスで同じクラスに年少児から年長児まで一緒に生活していました。年上の子が年下の子の面倒を見るので、お友達に声をかける機会はたくさんあります。だから我が家は集団行動観察の授業は必要ないだろうと思っていました。

 ところが、普通に園で生活しているだけでは意外と身につきませんでした。我が家は双子ということもあって、幼稚園の保護者面談では

「周りのお友達とは仲良くやれていますか?」

と、よく聞いていました。概ね仲良くやっているし、自分から積極的に声も掛けていると言われました。確かに参観日に様子を見ると、積極的に声を掛けてお友達と遊んでいました。 子どもにとって普段の園での生活と、ジャックの授業は違うのだと思います。子どもだって緊張もすれば気負いもあります。模試の前なんて明らかに緊張している様子が見て取れます。ジャックの授業に臨む際も

「今日はしっかりやろう。お母さんに格好良いところを見せよう」

と気負って臨んでいるのだと思います。非日常の場では日常できていることができないなんて当たり前のことです。ジャックの授業は参観型なので、家庭でできることがなぜ出来ないのだろうと、つい苛々してしまいます。それが模試や本番の入試ではなおさらです。

「声をかける勇気」

 集団行動の授業でなかなか声を掛けられない我が子に

「次は自分からいっしょにやろうって言おうね」

と言って親子で練習するご家庭もたくさんあると思います。子どもは「今度こそ」と張り切って授業に臨みます。子どもはみんな親の期待に応えたいのです。でも集団の中でお友達に声をかけるのは本当に大変なのです。できたときは親との練習の成果が出たのではありません。勇気を振り絞って壁を1つ越えたということです。大きな成長です。たくさん褒めてあげて下さい。なかなかできるようにならないかもしれません。周りのお友達が声を掛け合っている中で自分の子がオロオロしているのを観るのは辛いです。僕もかなりやきもきしました。でも、焦らなくて大丈夫です。子どもは必ず壁を越えてきます。我が家の双子も、はじめてお友達に声を掛けられるようになってからは、積極的に声を掛けるようになりました。小学校受験に取り組んでいる子どもはみんな頑張るハートを持っています。

「双子であることの悩み」

 我が家は双子だったため、姉妹で一緒に行動することが多くなってしまいます。お友達と関われるかといつも心配でした。娘たちは2人ともお友達に声をかけて一緒に遊びたいと思っていたようです。声を掛ける勇気がなかなか出せないのです。

 娘たちも、お友達に声を掛けられないことを僕たちが心配していたことも分かっていたようです。だから、娘たちは自分から声を掛けようと努力していたようです。

「今日は幼稚園で一緒に遊ぼうと言えたよ」

と報告してくれたこともありました。

 3歳から6歳にかけてはちょうど自我が目覚める時期です。恥ずかしいという感情も生まれます。それまで自分と親しかなかった関係性が外に向かって広がっていく時期です。

 ジャックの体操の授業ではじめて

「一緒にやろう」

と声を掛けることが出来たとき、娘はとても誇らしげでした。一人の子ができると、もう一人も負けじと頑張ります。お互いに良い方に影響し合えるのは双子の良さだと思います。もちろん反対のときもありますけどね。

「面接で」

 

 我が家は面接で「子育てで大変だったこと」を聞かれたた場合のために、「双子のため姉妹で行動することが多く、他のお友達と遊べるか心配でした」という答えを準備していました。子育ての悩みに関する質問は頻出のようです。我が家も実際に入試で聞かれました。

 我々親は家での子どもの様子しか見ることができません。幼稚園で娘がどのように過ごしているのかを把握することは不可能です。参観できるジャックの授業は、家以外での姿を見ることができる貴重な場でした。小学校受験という目的がなければ、客観的に外での娘の様子を見たいとは思わなかったはずです。集団行動観察は家で対策するのが最も難しい科目です。だからこそ、ジャックで受講したかったという思いが残っています。

 今では娘たちはたくさんのお友達と学校で楽しく過ごしています。

 今回はこの辺で。読んで下さってありがとうございました。