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前回子どもの立ち位置について書いたので、今回は親の立ち位置について考えました。
少し前までは
中学受験のシーズンがスタートしています。
妻の生徒のことを思い出すと、つい5、6年前までは1月に学校に行くかどうかはご家庭の方針によって色々なパターンがありました。
1月は丸々休んだり、前半だけ登校したり。今ほど1月校の受験が一般的ではなかったからだと思います。
今は1月は学校に行かないのが普通なようですね。我が家も受験前の10月は幼稚園を丸々休みました。
疑問
素朴な疑問ですが、共働きで中学受験に取り組んでいらっしゃるご家庭は1月〜2月をどう取り組んでいらっしゃるのでしょうか?
妻のお客様方はお母様も開業医だったり経営者だったりで、仕事の都合をつけやすい方が多いですし、そもそもお父様が驚くほどの高収入でお母様は働いていないという方も多いので、普通の共働きのご家庭が受験期をどのように過ごしていらっしゃるか実は知りません。
夏休みも朝から子どもが家にいる状況なので同じように思いますが、夏休みと違うのは1月は学校が休みではないということです。
夏休みの場合、塾は朝から開いています。夏期講習もあるので受験学年の子どもは忙しく、朝からお弁当持ちで塾に出かけています。ところが1月は学校が休みじゃないので、大手の塾は朝から開けられません。
SAPIXでは生活習慣を崩さないために受験直前でも毎日学校へ通うように言われるようです。
でも実際はやることが多すぎて、学校なんて行っている場合ではないですよね。
1月の勝者
今年も始業式のある1月10日に埼玉県入試が始まりました。毎日どこかしらの試験が18日まで続きます。
栄東や女子の淑徳与野、浦和明の星などは東京の上位校を受験する子たちの試金石です。獨協埼玉や立教新座などもあるし、みんな複数校受験するようです。
20日から月末までは、市川、東邦大東邦、専修大松戸など千葉県入試です。
埼玉や千葉の学校にはどうせ行かないからと言って受験しないという選択肢はありません。
小学校だって神奈川や埼玉を受験します。我が家は僕がケチって埼玉を受験しなかったので後悔しました。結果的に東京の学校にご縁を頂けたから良かったものの、もしどこも受からなかったら離婚の危機でした。
ジャックの先生が
「願書を出しておけば良かったという後悔は聞きますが、出さなきゃ良かったという後悔は聞いたことありません」
と仰っていました。
最近は遠方の全寮制の学校も受験校としてあげられているので、1月は学校に行ってる場合じゃないですね。
超優秀な子は灘だの渋幕だのを受けるわけですから、むしろ1月は本番……。
小6の壁
試験の日には親も一緒に行くでしょうから、一体いつ仕事に行くのでしょうね。
お父さんお母さんが体調を崩すリスクもあります。
小6の壁です。
ご両親が仕事に出かけても、毎日個別の先生が来たり、朝から個別指導の教室へ行かせたりできるような体制を整えられるご家庭はまだ良いのでしょう。妻も毎年この時期は午前中から仕事に出かけています。ですが先生が来るのは数時間だけです。両親でフルタイムで仕事に行くと丸投げになってしまいます。
実際丸投げ状態の親御さんも毎年何人かいらっしゃるそうですが、働いている妻でさえ「どうかと思う」と言っています。
それだって妻のお客様のリッチなご家庭の話です。当然僕には1コマ1万円以上するような個別指導を毎日複数コマ受講するなんてできません。
我が家の場合は双子ですから二人で留守番をするのはさほど問題ないでしょう。でも娘たちが親の目のない所に一日中二人でいて、口もきかずにずっと勉強しているとは到底思えません。
結局考えたくないことを先送りにして、土壇場になってどちらが仕事を都合するか揉めることが容易に想像できます。
何度も書いていますが、小学校受験の当時は子どもが小さかったため、そもそも僕も妻も仕事を制限していました。でも娘が中学受験をする頃は僕も妻も40代です。働きたい盛りです。
庶民共働きの中学受験は割と一般的になっているようですが、実際には大変だと思います。
娘たちが2歳の頃に通っていたベビーパークの先生は、小4になるご子息の中学受験のために退職されました。
何年も前から既に中学受験は大変そうで、是が非でも回避しようと考えていました。今はもっと大変になっています。とても我が家にはできません。
受験後の親の立ち位置
受験後の子どもの立ち位置については度々書いていますが、子どもの受験後の親の立ち位置というものも実は大事ではないでしょうか。
僕は娘たちが生まれて演劇をやめました。小学校受験は、演劇をやめて行き場をなくした心の置所になりました。
ジャックに通っていらっしゃる本当に立派なお父様たちの中で、自分も立派な父親の芝居をすることが僕にとっては良い気分だったからです。
小学校受験と中学校受験は親の関与する度合いが高い受験です。受験に取り組むに当たって親が抱いている思いがきっとあるはずです。
積み重ねてきた自身の成功の証明だったり、現状の自分からの解脱だったりするでしょう。新しい自分への挑戦という捉え方もできるのではないでしょうか?
僕もその結果として、「自慢できる学校に通っている子の親」という立ち位置を獲得することを夢見ていました。
仕事を都合するためには、子どもの受験を周りに話さなければなりません。僕は職場の人にも、仲の良いお客様にもみんなに受験することを話していました。
全部終わった時に
「さすが!すごいね!」
と言われたいと思っていました。
純粋に子どものためというモチベーションだけでは頑張れなかったと思います。夢見ている自身の新しい立ち位置を獲得するために頑張りました。
私立小学校に娘を通わせると父親という立場がこの上なく魅力的に見えていました。
親も頑張らないと
受験に取り組む中で、親自身が受験後にどんな立ち位置でいられるかを考えなければならないように思います。
学校での親の立ち位置も大事です。私立の学校は父母会などの活動も盛んですし、親も積極的に参加したいというモチベーションの方が多いように思います。
第一志望の憧れの学校なら、積極的に父母会に参加したいと思うかもしれません。ですが仕方なく行った学校だとしたらどうでしょうか?
子どもには指定校推薦を狙って部活動や生徒会活動を頑張るように勧めても、自分は父母会役員に立候補できるでしょうか。
もし小学校からある中学に入ったとしたら、僕にはできません。
今の学校なら僕も父母会役員をやってみたいと思えます。
通わせたいと思っていた学校ですし、最初から通っているからです。
でも中学校から入ったとしたら、内部の方がいらっしゃる中で、後からノコノコ立候補するような自信はありません。
我が家は大学受験は厳しいので、娘には指定校を取るために積極的に活動するように促すだろうと思います。
内部進学組がいる中で生徒会や部活動で活躍するのは、子どもからすれば高い壁です。親がノータッチを決め込むのは無責任です。
親も良い立ち位置を取れる学校を見つけることは、とても大事なことなのだと思います。
特に小学校は、親が楽しんでいれば子どもも楽しく通えると思います。
逆に親が不満ばかりで学校のことを悪く言っていたら、子どもも学校のことを悪く思うようになりますよね。
親の関わる度合いが大きいからこそ、親自身のモチベーションをどう持ち上げるかが重要なのではないでしょうか?
ご縁をいただけた学校は、神様が選んで下さった1番楽しく通える学校です。そこで家族みんなが楽しく過ごせるかどうかは、親の心次第です。
小学校受験の親御さんも、今真っ最中の中学受験の親御さんも、良い立ち位置を獲得できますように!応援してます!
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